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ウーマノミクス
経済の停滞、政治の混乱、財政再建の遅れ、東アジアにおける緊張の高まり、さらには少子化と人口減少によって国内消費がさらに冷え込む日本経済。価格競争はますます強まり、さまざまな流通業が一部の大手に寡占化されるようになっています。頼みの輸出では新興国のライバルとの激しいコスト競争にさらされ、大手製造業は中国からシフトして、インド・ベトナム・インドネシア等のアジア諸国への進出が止まりません。日本の消費者は物に恵まれ、欲しい物がないと言うのが現実です。ですから、今までにない新しい商品iPad、iPhon、スマートフォン、LED電球など手元にない物はよく売れています。
ウーマノミクスはWomen(女性)とEconomics(経済)を組み合わせた造語ですが、現在の閉塞感を打ち破り、企業や社会を活気づける大きなカギになると熱い注目を集めているのが、働く女性たちの活躍「ウーマノミクス」です。「あったらいいな」を探す眼は、生活者目線に立った女性の視点が欠かせません。最近良く売れている「ノンアルコールビール」、話題の「メガネなしで観れる3Dテレビ」等は、女性の発案ですし、新しく車を購入する際には、家族の中でも特に女性の意見が重要視されているようです。
他の先進国に比べて、結婚や出産を機に仕事を辞めてしまう女性が非常に多く、“埋もれた資源”とも言われる日本の女性たち。女性の就労が拡大すれば、生活者の視点から斬新で多様なサービスや商品を生み出して企業に活力を与え、さらに手にした収入で消費をけん引するという“ウーマノミクス旋風”を巻き起こすと期待されています。家庭も仕事も、どちらも同じくらい大切ですが、泣く泣くどちらかを犠牲にせざるを得なかったのが今までの社会です。ところが、その両立を現実させる企業が生まれ始めています。老若男女全てが能力資質を最大限に生かして働ける社会。90年にIBMと花王がいち早く女性活用の専門組織を設置し、その後、松下電器・みずほ銀行・日産・シャープ・東芝と続きました。きらめきライフ推進室等の名称で女性活用の専門組織を立ち上げ、女性の活躍が期待され、企業の大きな潮流となっています。
最近の商品の購入先を調査しますと、食品は「食品スーパー」、家電製品は「大型専門店」、日用品は「中・大型専門店」と「ショッピングセンター」が中心です。そして、ネットでの購入割合も高くなっています。食品購入のポイント調査によりますと、「品質・鮮度」(65%)がトップとなり、「価格」(19%)、「安全・信頼」(12%)と続いています。また日用品では「価格」が60%超と最も重視されており、衣料品では「価格」のほか「ブランド・デザイン」と「品揃え」も重視される傾向です。価格重視から品質・デザイン・ブランドなどのさまざまな点を考慮して「お値打ち感」があるかをトータルで判断しているといえます。家計を握っている主婦の消費動向が売れる・売れないの大きな要素になっていますが、その動向をいち早く察知するのがウーマノミクス(女性経済)です。女性の視点・感性からとらえた価値観と商品づくりと販売手法、また「あったらいいな」をどのような形にしていくのが問われているのです。
米国のように既に女性の就業率が高い国もありますが、そのような国でも、女性の労働生産性の向上が経済成長に貢献すると予測しています。先進国では、女性が働きやすい職場作りに真剣に取り組むことによって、男性もワークライフバランスがとれるようになり、さらに出生率も上昇するという好循環が生まれています。日本でも動き出した「ウーマノミクス」。女性の活用が企業業績の向上につながるかどうか、これからの動向が気になります。
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